OODAループのコンセプトの背後にある「パラダイム」

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先日の続きでOODAループという考え方についていろいろと調べています。

John Boydのオリジナルに近い形のOODAループはこういうものです。

出典:Theory of Constraints Thinking Process Cloud OODA Loop

画像が小さくてすみません。クリックすると大きな画像が開きます。ただ、それを見てもそれだけだとよくわからないと思います。

そこで、こんな本を読んでいろいろ考えました。

A Vision So Noble: John Boyd, the OODA Loop, and America’s War on Terror: Daniel Ford:

これを読んでいろいろ思うところがあったのですが、手短に言うと、おそらくBoydのチャートを少し修正した方がわかりやすいでしょう。以下、OODAループ・チャートの改良版(開米私案)です。

 

入り組んでいるので順番に説明しましょう。

上の2段はOODA Loopの説明として通常よく言われているものです。外界(ターゲット)を観察し、意識的な思考によって分析し、1つの仮説を採用して実行します。実行の結果がターゲットに与える影響をまた観察して以下ループするわけです。

 

 

加えて重要なのが、OODA の背後にはパラダイムが存在するということです。
パラダイムというのは考え方のパターンであり、対象についてのメンタルモデルです。 パラダイムは意識するしないに関わらず OODA のすべてに影響を与えます。

 

 

そして、パラダイムは Orient(意識的思考)をすっ飛ばして Deice, Act をコントロールすることがあります。これはBoydのオリジナルのOODAループでは Implicit Guidance & Control として言及されている部分です。
想定内の現象に対してはそのほうが短時間で反応できるため、これは決して悪いことではありません。 ただしそのためには常にその Paradigm を有効なものに更新しつづけなければなりません。

 

 

Paradigmに含まれる「メンタルモデル」は、 Cultural Traditions・・・以下のいくつかの要素を分析・総合(Analysis&Synthesis)したものです。
要素の中には意識しづらいものもありますが、それも含めてすべての要素を意識の俎上に載せてメンタルモデルを更新し続けなければなりません。おそらく、OODA Loop の考え方の中で一番肝心なのはこの部分なんですね。

 

 

以上、参考までに。

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