できるようになるための効率の良い鍛え方

LINEで送る
Pocket
このエントリーをはてなブックマークに追加

実は「情報整理とロジック図解の基礎知識」自体はわりと単純な話ばかりで、理屈として難しいというようなものはありません。ところが、実際にやってみるとなかなかすぐにはできないのが普通です。

外国語を学ぶときもそうですよね? たとえば英語の文法の中でも現在形・過去形、単数形・複数形の区別などの単純なパターンは小中学生が最初に学ぶようなもので本来難しくはないはずですが、わかったつもりでいても実際に会話や作文をしてみるとそのレベルの間違いをボロボロしてしまいます。理屈は単純でも、何度も何度も練習しないと身につかないのです。

そこで、「情報整理・ロジック図解」についても「何度も何度も練習する」必要があるわけですが、ここで問題になるのが、

  1. 練習するための題材(教材、練習問題)
  2. 添削してもらう人

をどうするかです。

困ったことに、「情報整理の練習問題集」のような都合の良い教材が世間には売られていません。「わかりやすく書く技術」に関する本なら無数に出ていますが、実は(私の本も含めて)本に載っている例ではピンと来ないことが多いのです。

たとえば海外の工場で生産指導をするために必要な英語のパターンと、日本に来た外国人観光客に観光案内をするための英語のパターンはまったく違います。観光客向けの会話を覚えても生産指導では役に立ちません。

それと同様、実際の自分の仕事で遭遇するパターンに近い練習問題でなければ、貴重な時間を使って考えても「すぐには役に立たない」という意味で効率が悪くなってしまいます。そこでどうするかですが、方法はおおまかに2つあります。

方法1:自分が仕事で扱う文書を題材にする

これが一番おすすめの方法です。普段仕事で文書を読み書きするときに、少し時間を足して「情報整理・ロジック図解」を試してみるわけです。仕事で扱う文書なら自分が既に知っているか類推が効く内容のはずですので、一番効率よく「情報整理」の練習ができます。

逆に、「仕事と無関係な文書」でやろうとするとこんな問題が起きます。

「情報整理」の練習をする以上、題材に使う文書はある程度複雑な内容でなければ練習になりません。それがもし不慣れな分野の話だと、知らない専門用語や暗黙の前提が多すぎて「内容を理解する」段階で壁にぶつかってしまい、「情報整理」のところまでたどりつけないわけです。

自分が仕事で扱う文書であればこの問題は起きないので効率よく練習ができます。

方法2:一般の書籍、雑誌、新聞などの記事を題材にする

次善の策としては一般の書籍、雑誌、新聞などの内容を練習材料にする方法があります。こちらは機密情報が含まれないので社外の人にも見せて意見を聞けるというメリットがあります。一方、業務連絡や仕様書、設計書のような内容はその種の刊行物にはたいてい出てこないため、実務でよく使う文書例の練習にはならないのはデメリットです。

添削してもらえる人を見つけよう

開米が英語の勉強をしていた時のこと。ある程度単語や文法を覚えたところで「やはりインプットだけでは駄目だ。アウトプットをしよう」と、英作文を始めましたが、困ったことに添削をしてくれる人がいませんでした。それでもしばらくの間は独力でやってみましたが、ネイティブに添削してもらえるようになってからは1人で必死に頑張るよりもはるかに効率良く学習が進むようになりました。

結局、わかっていない頭で必死に考えても時間の無駄なのです。語学で言えば「知らない単語、知らない言い回し」は何時間考えても出てきません。「こういうときは、こういう言い方ができるよ」と1分で教えてくれる人を見つけるのが成功の鍵です。

そんな人を社内で身近に見つけることができれば都合がいいですが、いない場合は「情報整理力診断」をご検討ください。

タイトルとURLをコピーしました