事例:「睡眠不足や不眠が続くと」問題

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新入社員や若手社会人は「報告がわかりにくい」とか「冗長」と言われて悩む方が多いものですが、そんなときは、雑多な細かい情報をおおまかにまとめて見出し(ラベル)をつける、グルーピング&ラベリングがうまくできていないことが多いものです。そこで開米が作って公開した練習問題の1つがこちら。

ロジック図解力トライアル練習問題: 睡眠不足や不眠が続くと

出題を載せてしまうと下記の通り

これのA、Bに当てはまりそうなラベルを考えてください、という問題なのですが、いかがでしょうか?

この出題に対してかなり多く出てくる解答のひとつが↓これです。

確かにこの件は原因と結果の話を語っているので、間違いではないんです。ただ、「原因」も「結果」も意味が広すぎるので、このラベルだと「簡潔明瞭に話をまとめて聞いてもらう」ためには向いていません。

たとえばこんなふうに問いかける場面を考えてください。

「○○に興味がありますか? あれば詳しい話をします」

まず興味があるかどうかを確認してから話をする、という話法が求められる場面はビジネスコミュニケーションではよくあります。「原因・結果」だとこの話法には使えません。

「原因が結果をもたらすという話に興味がありますか?」

と言われても何のことやら? でしかありませんよね。だから「原因・結果」は論理的には正しいものの、「簡潔明瞭に話をまとめて聞いてもらう」ためには向いていないのです。

代わりにこんなのはどうでしょうか。

「睡眠障害が健康問題を誘発するという話に興味がありますか?」

この問いかけなら興味を持つ人は大勢出てきそうです。

教訓としては「意味の広すぎるラベルには要注意」です。

「不眠だと風邪を引きやすくなる」「飲み過ぎでアル中」「体量発汗で熱中症」などなど、「原因と結果」はどれにでも当てはまる意味の広い概念なので、特定の分野を思い出させて興味を引きたいときに使うキーワードには向いていません。

意味の広すぎるラベルをつけてしまう、というのは非常に良くある失敗なので、覚えておくことをお勧めします。

さて、他の解答もいくつか紹介しましょう。

これも「意味の広いラベル」問題に該当します。「身体の不調」のほうはいいのですが、「不節制」というと「食べ過ぎ、飲み過ぎ」や「運動不足」も該当してしまうので、ここで使うには意味が広すぎます。

他の解答も含めて、この問題に対して上がった解答例を列挙すると以下のようなものがありました。これらの評価についてはぜひ自分で考えてみてください。(自分で考えた分だけ、適切な判断ができるようになります)

希望があれば他の解答にもコメントを書きますが、本日は取りいそぎここまでということで、それではまたお会いしましょう!

今回の問題はこちらです → https://gs.ideacraft.jp/gst/LH75DS92RT/

ロジック図解力トライアルトップページはこちら → https://gs.ideacraft.jp

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